女性ホルモンの代表的なものです。若いときに卵巣を摘出してエストロゲン分泌が低下した女性の乳がんの発生率は、摘出していない女性よりはるかに少ないものとされ、乳がんの増殖(発生)に深く関係しています。臨床的に診断された乳がんは、エストロゲンで発育が増強するもの(ホルモン依存性(いぞんせい))と発育が増強しない(ホルモン非依存性(ひいぞんせい))性質をもつものがあります。乳がん細胞は非浸潤がんから浸潤がんとなり、さらに大きくなるに従ってホルモン依存性から非依存性へと変化します。ホルモン依存性の有無を調べるためにエストロゲン受容体(ER)やプロゲステロン受容体(PgR)の検査をするわけです。

監修:順天堂医院 乳腺センター 霞 富士雄