手術前の薬物療法
#薬物治療
手術前に薬物療法を行うことにより、多くの乳がんは小さくなることがわかっています。がんが大きい場合など、乳房温存手術ができないと判断された場合でも、手術前の薬物療法により、がんが小さくなれば、乳房温存手術が可能になる場合があります。
HER2陽性乳がんでは、HER2タンパクを標的とする薬(抗HER2薬)と抗がん剤が使用されます。お薬の治療によりしこりがなくなるだけでなく、手術後に摘出した組織を顕微鏡で見ても、がんがなくなっている状態をpCR(ピーシーアール)といいます。抗HER2療法*により、pCRが得られる確率が高くなることが報告されており、pCRを得られた場合は、治療後の良好な状態が期待できるといわれています。