乳がんの情報サイト「乳がん.jp」
  1. 乳がん.jp
  2. 乳がんと診断されたかた
  3. HER2陽性乳がん
  4. 治療をはじめる前に
  5. 手術について

乳がんの標準的な手術方法には、「乳房温存手術」と「乳房全切除術」があります。がんの状態や性質、ご自身の希望をもとに、医師と相談しながら術式を決定します。

手術について | 治療をはじめる前に | HER2陽性乳がん | 乳がん.jp

乳房温存手術

乳房全体を切り取ることなく、がんのしこりとその周辺の組織を部分的に切除する手術です。取り除く範囲が少なくて済むことから、手術後の乳房への満足感が高くなる可能性があります。疑問があれば、事前に医師に相談しましょう。

乳房温存手術が適応となるのは、一般には、しこりが3cm以下のステージ0〜Ⅱの患者さんです。しこりの場所や乳房の大きさによって、3cmより大きい場合でも実施できる場合や、逆に3cm以下でも実施できない場合があります。また、術前の薬物療法でがんが小さくなれば、乳房温存手術が可能となる場合もあります(「手術前の薬物療法」を参照)。
また、乳房温存手術の後には、残った乳房のなかの再発を減少させるために放射線療法を行いますので(「放射線療法」を参照)、妊娠中のかたや、併発疾患などで放射線療法を受けられないかたは、乳房温存手術は実施できません。

さらに、BRCA遺伝子に変異がみられる遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の場合は、がんが多発することが多いことや術後の放射線療法による二次がん発生リスクが懸念されることから、一般には、乳房温存手術は勧められていませんが、乳房温存手術を強く希望される場合には、術後の放射線療法も行われます(「遺伝性乳がん」を参照)。

手術について | 治療をはじめる前に | HER2陽性乳がん | 乳がん.jp

乳房全切除術

大胸筋(だいきょうきん)と小胸筋(しょうきょうきん)(図)を残し、乳頭や乳輪を含め、乳房すべてを切除する手術です。しこりが3cm以上の場合や、がんが広範に広がっている場合、術後放射線療法が受けられない場合など、すなわち乳房温存手術ができないときは、乳房全切除術が適応となります。乳房温存手術が可能な患者さんでも、局所再発が少ないことや、放射線療法を受ける可能性が低くなることから、乳房全切除術を選択することもできますので、医師とよく相談して手術方法を選択しましょう。

手術について | 治療をはじめる前に | HER2陽性乳がん | 乳がん.jp

通常、乳房全切除術では皮膚も一緒に切除しますが、乳房再建を行うことを前提として、乳房の皮膚を残す「皮膚温存乳房全切除術」や、皮膚に加えて乳頭、乳輪を残す「乳頭温存乳房全切除術」などの術式もあります。

乳房再建手術

一定の条件を満たせば乳房温存手術、乳房全切除術の両方において、患者さんが希望される場合には、乳房再建手術を行うことが可能です。乳房再建手術には、ご自身のからだの組織(自家組織)を用いる方法と、人工乳房(インプラント)を用いる方法があります。
再建手術を行う時期については、乳がんの切除術と同時に行う「一次再建」と、切除後数ヵ月〜数年たってから行う「二次再建」の2種類があります。
乳房の再建を希望される場合は、手術前に医師に相談しましょう。

腋窩えきかリンパ節郭清かくせい

わきの下(腋窩)のリンパ節にがんが転移している場合に、そのリンパ節も含めたリンパ節全部と周囲の脂肪組織を一緒に切除することを腋窩リンパ節郭清といいます。手術前の画像診断などで、わきの下のリンパ節に転移がみられない場合は、手術中にセンチネルリンパ節(がん細胞が最初にたどり着くリンパ節)に転移があるかどうかを調べ、リンパ節も切除するかどうかを決めることができます。転移がなければ腋窩リンパ節郭清は省略します。転移があった場合でも、ある一定の条件を満たしていれば省略可能な場合があります。

手術について

手術について