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治療を受けるときに独身の方も少なくありません。現在恋人とつきあっている方もいるでしょうし、これから多くの出会いもあることでしょう。
生涯のパートナーとなるかもしれない相手に、病気やからだの変化のことをいつ・どのように伝えるべきか迷ったり、二人の関係が変わってしまわないか不安に思ったりすることもあるでしょう。
関係を真剣に考えるときには、病気のことも含めてお互いをしっかり知っておく必要があります。

いつ伝えるか…

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「診断後に出会った相手とつきあう際、病気のことを伝えずにいるのは後ろめたい」と話す方もいます。とはいえ、私たちは普段から相手との関係によって、つきあいの深さや話題を選んでいます。出会う人すべてに病気のことを話しているわけではありませんし、その必要もありません。つきあいが深まり始め、この人には知っておいてもらいたい」と思ったときがタイミングと言えるかもしれません。参考資料(→参照)に紹介したアメリカがん協会編「がん患者の<幸せな性>」では、次のように書いています。
「出会って数分で話すのは、どう見ても早すぎます。一方、さあ、これからベッドインというときまで待ってしまうと、大変な事態を招きます。相手に対して、信頼感と友情を感じられるときまで待つのがいいでしょう。それは、相手があなたという人全体を好きになってくれている、と感じられるときです」。

相手に拒絶されるのではないか

病気のことを相手と話し合うには、勇気がいります。カップルがうまくいかなくなる原因は病気以外にもたくさんあるのですが、 病気を理由に相手に拒絶されるのではないか、という懸念もあるでしょう。残念ながら、実際そういうケースもあります。 また、「いろいろ考えるうちにやっぱりやめておこう」「もう別れよう」と、ご自分だけで結論を出してしまう方もいます。しかし、相手の気持ちは聞いてみないとわかりません。現在の恋人でも、新しい出会いでも、相手にあなたが心配していることを正直に話し、一緒に考えてみることが大切です。
心にとめておいてください。「パートナー」とは、あなたを丸ごと受けとめてくれる人のことですから。

自分の長所を思い出そう

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人によっては、その後の出会いに臆病になってしまうこともあります。自己規制して出会いを避けていれば拒絶されることはないでしょうが、同時に新たな出会いのチャンスも減ってしまいます。将来のパートナーとの出会いに限らないことですが、暮らしの中でさまざまな楽しみを増やし、活動やつきあいのはばを広げてみましょう。暮らしを楽しみ、自分らしさと心身のゆとりを保つことで、あなた本来の魅力を発揮することができます。
前出の「がん患者の<幸せな性>」では、この点を次のように書いています。「自分自身を友人としてみた場合にどんな長所があるか、リストを作ってみましょう。自分の見た目ではどこが好きですか?性格のよいところは?特別な才能や技能は?付き合っていく中でパートナーのプラスになるのはどんなところ?性的なパートナーとして優れているところは?デートをしない口実にがんを使いたくなったら、いつでも自分の長所を思い出してください」。

監修:
国立がん研究センター がん対策情報部センター がんサバイバーシップ支援研究部 高橋都
公益財団法人 がん研究会有明病院 乳腺センター 大野真司
国立病院機構 九州がんセンター 臨床研究センター 看護部