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乳がん患者さんのなかには、ご自身の母親や姉妹も乳がんだったというようなケースがあります。このような乳がんの発生には、遺伝的な要因が強く関与していることがあります。
全乳がんの約7~10%が遺伝性の乳がんであると言われており、遺伝性乳がんのうち約50%を占めるのが、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)です。

遺伝学的リスク | 乳がんかもしれないと不安なかた | 乳がん.jp Kauff ND. Management of BRCA-Negative Hereditary Breast Cancer Families. Hereditary Breast Cancer. Isaacs C. CRC Press, New York, , p311-318

現在では、下の表に示したような乳がんに関連のある多くの遺伝子が見つかっています。
なかでもBRCA1 および BRCA2の2つの遺伝子がよく知られており、これらの遺伝子はいずれもDNAの修復に不可欠の要素と考えられています。
BRCA1BRCA2遺伝子に病的変異がある場合は乳がんだけでなく、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がんなどを発症するリスクも高まると言われています。また、BRCA1 もしくは BRCA2遺伝子の病的変異が確認された場合に、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)と診断されます。

乳がんと関連がある遺伝子

乳がんと関連がある遺伝子
遺伝子 乳がんの生涯発生リスク
遺伝子変異による発症リスクが高度である原因遺伝子
(高度易罹患性遺伝子)
BRCA1 40~80%
BRCA2 20~85%
TP53 56~90%
PTEN 25~50%
STK11 32~54%
CDH1 60%
遺伝子変異による発症リスクが中等度である原因遺伝子
(中等度易罹患性遺伝子)
ATM 15~20%
CHEK2 25~37%
PALB2 20~40%
BARD1, BRIP1, MRE11A, NBN, RAD50, RAD51C, XRCC2, RAD51D, ABRAXAS, MLH1, MSH2 遺伝子により異なる
三木義男, 産科と婦人科, 82, p599-604, より一部改変